Jazz platz ジャズプラッツ

ジャズプラッツでライブを楽しみませんか



喜多直毅さんと黒田京子さんはもう10年以上デュオで演奏を続けています。初めて共演したのが2002年秋で、それが縁の始まりでした。喜多さんと黒田さんには音楽で結びつく強い縁があったように思います。

このころ黒田さんはデュオ、ソロ、坂田明(as,cl)バンドでのツアー、音楽と朗読、劇団の音楽監督など、忙しく充実した活動をしていました。

一方喜多さんは国立音楽大学を卒業後イギリスへ留学し、3年間作曲・編曲を学び、さらにアルゼンチンに渡ってタンゴの奏法を学んで帰国し、華麗な技巧を駆使する新進タンゴ奏者として活動が波に乗り始めたころです。バンドネオンの小松亮太との共演、自分の楽曲を演奏するリーダーユニットなど、タンゴを中心とした華々しい活動の中で、喜多さんの音楽に対する思いに変化が生じる時期でもありました。

つまり、「自分にとってのタンゴとは何か」という問いから「自分にとっての音楽とは何か」に変わっていき、自分の中で鳴っている音楽、自分しか表現できない音楽を求めるようになったそうです。2008年のインタビュー記事で、喜多さんは
「そう思う様になったのは、ピアニストの黒田京子さんやヴァイオリニストの太田恵資さんとの出会いが切っ掛けでした」と語っています。

二人のファーストアルバム「空に吸はれし心」が発売された2008年のインタビューで、「僕の曲を演奏する場合、黒田さんと一緒にやっていると、他の演奏家と演奏する必要性を全く感じないのですよ。もう『全て分かってらっしゃる!』って感じ。それは絶大な信頼感があっての事なのですが、そういう関係性も今回のアルバムには音として録音されているのではないかと思います」と語っています。

黒田さんは活動の初期から自分の音楽を求めていたように見受けます。詳しくは黒田さんの紹介記事に回すとして、喜多さんと黒田さんの、音楽を突き詰め、ジャンルを超えた可能性を求める志向は、デュオを始めてさらに深く、また広くなり、二人で同じ方向を目指しながら、それぞれの個性を発揮するという理想的な形に出来上がっているように見えます。このデュオについて、「喜多さんはどこまでも喜多さん、私もまたどこまでも私、で音楽をお届けします」という黒田さんの言葉が、その真髄を表しています。

二人に共通するのは、音楽における雄弁さ、文章における雄弁さ、ではないかと思います。デュオではそれぞれのオリジナル曲のほか、映画音楽、シャンソンなどを演奏します。聞く人になじみのあるメロディーを美しく演奏するのではありません。映画音楽ならば映画のテーマ、ストーリーや心理、歌ならばその歌詞や背景の奥底に流れるものに耳をすまし、感じ取り、解釈して、独自の音楽で表す、それは雄弁な自己表現と言えるのではないでしょうか。喜多さんの言葉を借りれば、「覚悟を決めて一曲一曲に体当たりしなければならない」ということのようです。

文章における雄弁さは、それぞれのウェブサイトをご覧ください。二人とも潔いほどの率直さで自己を語っています。特に黒田さんには、「語り尽くそうとする意思」が無意識の中に潜んでいるのかも。黒田さんの音楽人生が見えると思えるほど、多くの事が詳しく語られています。

でも、ライブで語るときは、二人ともまったく違った雰囲気で、雄弁というのは見当違いも甚だしいという感じ。空気をピンと引き締める演奏が終わったとたんに見せる素の雰囲気と、普段着のような語り口のギャップが、二人をなんとも魅力的に感じさせます。

10月14日のライブでは、それぞれのオリジナル曲、映画音楽、シャンソン、昭和歌謡などが演奏されます。が、最後に喜多さんのブログでのコメントを書き添えます。
「ヴァイオリンとピアノによる演奏、有名な曲…と言うとイージーリスニングかとお思いになる方もおられるでしょうか?
いえいえ、牙もあります、毒もあります、痛みも絶叫も狂気もあるのです。」

予約を開始いたします。
お時間のある方は是非、名曲を通して二人が創り出す音楽の世界をお楽しみください。
ルヴェソンヴェール(042-677-3301)へお電話をどうぞ!
このサイトのメールフォームからも受け付けますので、よろしくお願いいたします。


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